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ウッドデッキやテラス、フェンスの設置でよくあるお悩みが、「天然木」にするか「樹脂木」にするかという素材選びです。
そこで今回は、それぞれの素材の違いや特徴、利点と欠点を洗い出すことで、皆さんに合った素材選びのお手伝いができたらと思います。
ウッド系素材の種類
「ウッド」と付く名の商材をざっくり分けると「天然木」と「樹脂木」に分かれます。
さらに木材の種類や、樹脂の配合率によっても性質は異なります。
天然木材
ソフトウッド(針葉樹)
針葉樹は柔らかく、木の繊維が一定方向で加工性の高い木材です。
★代表的な針葉樹
・スギ
・ヒノキ
・ヒバ
・ウエスタンレッドシダー …etc.
安価で手に入りやすいため、DIYにも適していますが、屋外での使用は必ず防腐防蟻処理を施したものでないと耐久性はありません。
ハードウッド(広葉樹)
広葉樹は硬質で、ソフトウッドと比べると全体的に腐朽や蟻害に強いのが特徴です。
★代表的な広葉樹
・ウリン
・イペ
・セランガンバツ
・イタウバ …etc.
種類によってはメンテナンスが不要というものもありますが、反面、重量や加工性の低さ、近年では自然保護による価格の高騰が目立ってきています。
↓天然木の種類については、こちらでも詳しくご紹介しております。
[エクステリアDIYで使われるおすすめ天然木7選と選び方]
樹脂木材
「人工木材」や「合成木材」などとも呼ばれますが、正式名称は「木材・プラスチック再生複合材」です。
天然木を粉末状にした木粉と、樹脂(主にポリプロピレン)を配合し、高温高圧で押し出して生成した人工的な木材、または木粉を一切使わず樹脂のみで木製風に仕上げたものを指します。
なお「再生木材」は、廃木材と廃プラスチックを100%主原料としたリサイクル建材で、商材によっては使用終了後も回収・再粉化し、再度製品化するという「多回リサイクル」に対応しているものもあります。
徹底分析!天然木と樹脂木
では、実際にデッキやテラスとして活用していく上で考慮するべきポイントと、性質の違いをみていきましょう。
熱伝導率
これからの季節、特に注意しなけなければならないのが、日差しによる素材の表面温度の上昇です。
木材は熱伝導率が低く、断熱性が高いため、夏はそれほど熱くならず、冬は温かいという特徴があります。
対して、樹脂木に含まれるプラスチック素材は「熱を吸収・保持しやすい」という欠点があり、素足で利用する場合は日除け対策が必要です。
また素材に関わらず、濃い色ほど熱を吸収しやすいため、褐色系のハードウッドにも気をつけましょう。
腐朽・蟻害
天然木の最大の懸念点は、腐朽やシロアリによる食害被害です。
ソフトウッドは防腐防蟻処理を施していない場合、5年も経たずにボロボロになります。しかし、熱帯広葉樹など雨の多い地域に分布する種類のハードウッドは湿度に強く、無塗装でも10年以上の耐久性を誇ります。
樹脂木も木粉の含有率が上がると被害にあう可能性が高くなります。また、木粉を含む場合はカビなどにも注意が必要です。
耐候性
自然素材の天然木は、気候や天候によっても劣化は進みます。湿気などを吸収すれば反りの原因になり、日光による退色・ひび割れも起きます。
木粉を含む樹脂木も一昔前であれば、環境による劣化もあったようですが、近年では技術の向上により、過酷な環境下でも耐えうるレベルとなりました。
ただ、天然木でも、製材や加工方法によって耐候性を高められるので、各商材の製造過程まで調べてみると良いかもしれません。
衝撃吸収力
デッキやテラスを、子供やペットの遊び場として活用するのであれば、なるべく足への負担を軽減できるような素材選びも大切です。
学校の体育館でも多く利用されているように、天然木は衝撃吸収力に加え、弾力性にも優れており、最も人体にやさしい素材といえます。
安全性
天然木は薬剤処理が必要なため、安全面から樹脂木を選ばれることもありますが、ACQ材といった人体に害のない薬剤を使用している木材であれば、そういった心配もいりません。
お手入れ
耐久性の低いソフトウッドは、加圧注入処理材かそうでないかで、手間の程度が大きく異なります。後者であれば、定期的な塗装は不要で、せいぜい汚れをブラシで磨くか、ささくれをヤスリで研磨する程度で済みます。
メンテナンスフリーといわれる樹脂木も、木粉を含むものは、シミや汚れが吸着してしまうので、定期的にお手入れをしてあげてください。
デザイン性
天然木は経年劣化がつきもののため、購入当時のままの姿を保つことはできません。しかし捉え方によっては、様々な変化を楽しむこともできます。なにより木本来の質感と香りは樹脂木にはない最大の強みです。
豊富なカラーバリエーションや、個体差のない完璧を求めるのならば、樹脂木が最適です。環境の変化にも左右されず、いつまでも変わらない美しさを保つことができます。
環境問題
地球温暖化が進む現代では、使用を終えたその後について考えることも重要です。
樹脂木は木粉に間伐材や廃木材を使用していることから、環境に配慮していると謳うものもありますが、廃棄する段階ではプラスチックは焼却処分となります。
土に還すことのできる天然木や、多回リサイクルに対応している再生木材などを使用していくことも、地球の未来を守る上ではとても大切なことではないでしょうか。
自然と暮らす「天然木」、普遍を楽しむ「樹脂木」。
以上のように、どちらが良いかは、両者ともに一長一短あるため、用途や好みによって感じ方は異なると思われます。
変化を情緒と捉え、自然の温もりを感じられる「天然木」か。
多様化社会に生きる現代人のライフスタイルに寄り添う「樹脂木」か。
あなたはどちらを選びますか?
30年後のあなたと「MUKUタイル」
私たちの「MUKUタイル」は加圧注入処理材の中でも、30年という業界トップクラスの耐腐朽性・耐蟻害性を誇ります。天然木の特性はそのままに、手頃で、手間のかからない素材を実現しました。ぜひ、私たちと共に30年分の歴史を歩みましょう。